
家の購入にかかる“税金”の種類と“減税制度”を一挙おさらい!
家の購入を考えている方の頭を悩ませているものの1つ…それが“税金”です。必ずかかるとは分かっているものの、税金の名前を聞いてもよくわからないしいくらかかるか想像もつかないという方、多いのではないでしょうか?
でもこの税金、きちんと内容を知っておかないと損してしまうかも?今回は、家の購入にかかる税金と、知っておくと得する減税制度についておさらいしていきましょう!
家の購入にかかる税金といえばこれ!「固定資産税」
賃貸に住んでいる場合はほぼ気にすることがないでしょうが、“固定資産税”の名前を聞いたことのある方は多いかと思います。
- 「固定資産税」・・・土地や家屋等の固定資産を持っている方に毎年かかってくる税金
原則、1月1日に所有されている方に税金の納付書が届き、年4回に分けて税金を納付する必要があります。この固定資産税は、簡単に言うと「家に住んでいるだけで毎年税金がかかりますよ~」ってことですね。土地と家屋、両方に対して課税されます。
【土地にかかる税額の決め方】
気になる税額の決め方ですが、まず土地については路線価格から算出することが多いです。
- 路線価格・・・道路に面した宅地の1㎡辺りの評価額のこと。
路線価格が高い土地=評価の高い土地ということになり利便性が良いケースが多いので、所有していれば固定資産税も高くなります。
【家(建物)にかかる税額の決め方】
家屋については再建築価格を基に算出します。再建築価格とは簡単に説明しますと、今のお家を同じ材、同じ大きさで再建築するといくらかかるかといったものです。その再建築価格に経年原価率を乗じます。家屋は年数が建つごとに評価額が下がるというわけですね。
木造の建物ですと20年程で価値がなくなるといわれていますが、固定資産税が全くの0円になるわけではないのであしからず。木造の建物より、RC造(鉄筋コンクリート造)のほうが税金が高くなる傾向にあります。上記で算出した評価額に1.4%の税率を乗じて固定資産税を算出します。(地域によって税率がことなる場合があります。)
また、土地に家が建っていれば土地の評価額は1/6の金額で算出することができます。土地の路線価が高く、土地・家屋共に面積が大きい、家屋がRC造という家の場合は、固定資産税がより高くなるということですね。
更に言えば年数が経っている中古戸建より新築住宅のほうが固定資産税はもちろん高くなります。
さらにさらに、都市計画区域内では「都市計画税」が合わせてかかることもあります。
これから家の購入を検討されている方は固定資産税にもしっかり目を向けてくださいね。
その他、家の購入にかかる税金「印紙税」「登録免許税」「不動産取得税」
さて、家を持つと毎年税金がかかるという話をしましたが、次は家を購入するときにかかってくる税金についても覚えておきましょう。
①印紙税
土地や建物を購入する際、契約書を交わします。この契約書は課税文書に当たりますので、印紙を貼付する必要があります。1000万円超~5000万円以下の不動産を購入する場合は軽減措置もあり、負担は1万円です。建物を建てる場合も1000万円超~5000万円以下ですと税軽減後で負担は1万円です。こういった契約書等の課税文書には常に印紙税がかかることを覚えておきましょう。
②登録免許税
不動産を取得する際には登記と言って法務局に不動産の所有者を登録するようになります。その際に「登録免許税」として税金が掛かってきます。土地のみの場合や家屋付の場合、さらには登記の種類によって税率がバラバラの為、詳しい数字はここでは割愛させて頂きます。自分で計算することはほとんどないかと思いますので、不動産会社の担当や司法書士の方に聞いてみると良いでしょう。
③不動産取得税
最後に物件を取得すると「不動産取得税」が掛かります。これは固定資産税と異なり、1度だけかかる税金(地方税)です。固定資産税は建物が新しい程、税金が高くなる傾向にありますが、不動産取得税は建物が新しい程安くなる傾向にあります。(仕様によってことなりますが…)これは新しい物件だと減税措置があるからなんです。築年数が古い物件だとこの減税が使えなくなる場合があります。自治体により異なるため、詳しい計算方法はこちらも割愛しますが、いきなり税金の納付書が届いて驚かないためにも頭に入れておいてくださいね。
家の購入の強い味方!「住宅ローン控除」
ここまで色々な税金についてお話してきました。「結構沢山かかるな~」と感じる方は多いでしょう。そうなんです、家の購入にはたくさんの税金がかかってしまうのです。どうにか節税できる方法はないのでしょうか?実は、ちゃんとした制度があるんです!
その代表が「住宅ローン控除」です。住宅ローン控除は住宅ローンを利用して不動産を購入する方が一定の条件を満たすことで使える減税措置です。減税の内容ですが、物件に居住してから10年間、住宅ローン残高の1%が支払った所得税及び住民税の一部から戻ってきます。たったの1%か~と思うかもしれませんが、住宅ローン残高の1%は大きいですよ!
例えばある年の住宅ローン残高が3000万円だとすると最大30万円戻ってくるのです!これがなんと10年間続きます!もちろん住宅ローンの残高は年々減っていきますので戻って来る額も毎年減ってしまいますが、合計すると数百万円は戻ってくることになります。車1台分得するかもしれませんよ!
住宅ローン控除を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。新築住宅であれば、
- 平成33年12月31日までに自己居住用の物件を購入すること。
- 建物の工事完了、もしくは取得の日から6ヵ月以内に自己が居住すること。
- 床面積が50㎡以上であること。
- 店舗等がある場合は、居住用部分の床面積が全体の2分の1以上であること。
中古住宅の場合は上記条件に加え、次の①、②どちらかの条件に該当する必要があります。
①建築されてから20年(RC造など耐火建築物の場合は25年)以内の家屋であること。
②新耐震基準に適合することが証明されたもの、もしくは既存住宅売買瑕疵担保責任保険に加入しているもの。(家屋取得日の2年以内に加入していること)
②は物件取得日より前に証明書もしくは保険証書が必要であるため、売主の方の協力が必要となります。この点に関しては不動産会社の担当者に相談する必要がありますね。いずれにしろ住宅ローン控除を利用できれば、家計の手助けになります!利用する場合は確定申告が必要になりますので、忘れずに行いましょう!
資金計画は税金も忘れずに!
いかがでしたか?詳しい説明は割愛させて頂きましたが、主な税金は覚えて頂けたかと思います。これからお家を購入予定の方は資金計画をする上で税金にも目を向けてみてくださいね!
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