住宅ローンと頭金
お金・税金

今時の住宅ローン事情を理解すれば、頭金0でも安心して家が買える

「家を買うなら、頭金は少しでも多い方がいいよね!」と手持ちの現金を全て頭金に充てようとする人がいます。確かに頭金を入れた分だけ住宅ローンの借入金額は少なくなるので、月々のローン返済額も少なくなりますよね。

しかし、これから先の長い人生、突然何が起きるか分かりません。車の事故、親の介護、リストラや家族の病気など万が一の事態が発生したときに手持ちの現金が全然なかったら…。考えるだけで不安になってしまいます。そこで今回は、将来安心して暮らすために知っておくべき今時の住宅ローンの賢い組み方、使い方について解説していきます。

住宅ローンは家族を守ってくれるお守り

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知っている人も多いと思いますが、ほとんどの住宅ローンには、“団体信用生命保険”という生命保険機能がついています。これは、債務者(住宅ローンの借り入れをした人)が死亡したり高度障害になったりした場合に、その時点で残債(残りの住宅ローン額)がなくなるというものです。つまり、ローン返済期間中は、団体信用生命保険によって家族も守られていることになるのです。

仮にマイホームを買うとき頭金分の現金は手元に残していたとして、債務者に万が一のことがあった場合手持ちの現金はそのまま残り住宅ローンの残債はなくなるので、残された家族がマイホームを手ばさなければならない…ということがなくなります。

ましてや今は低金利の時代。親の世代が家を購入した高金利の時代とは状況が違います。30年、40年前に住宅を購入した親御さんは「頭金をしっかり貯めてからマイホームを購入すべきだ!頭金は多いに越したことがない」というかもしれません。しかし、それは高金利の時の話です。今は、利息分を気にするよりも万が一の時に備えてある程度、手元に現金を残しておくことほうがリスクは少ないのです。

ポイントは急な事態に備えて手元にはいくら現金があれば対応できるかを検討し、その分だけは残しておくことです。

住宅ローンの借り入れ期間ってどうすればいい?

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住宅ローンを組む際、悩むのが借入金額の他に“借入期間をどうするか?”だと思います。

もちろん短いに越したことはありませんが、その為に毎月の返済金額が過大になってしまうようなら、無理のない範囲で期間を少し延ばすことをおすすめします。住宅ローンの金利が高い時であれば金利負担も大きくなってしまいますが、現在のような低金利の時代ではそれほどの負担にはなりません。

まして住宅ローンは返済期間中、繰り上げ返済をすることで期間を短くすることはできますが、長くすることはできません。万が一の事態に備えて、低金利の現在は少し長めに借りて、月々の支払いを少なくしておく方がよいでしょう。

住宅ローンの繰り上げ返済をするタイミングって?

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住宅ローンを組む時、とりあえず最長の35年で組み、余裕が出たら繰り上げ返済をしようと考えている人は多いと思います。では、実際どのタイミングでどのくらい繰り上げ返済するのがよいのでしょう?繰り上げ返済は返済期間を短くする方法と、期間はそのままで月々の返済金額を少なくする方法の2つから選べます。期間を短くすタイプの繰り上げ返済は、月々の支払額を少なくするタイプより総支払額が少なくなり、完済時期を早めたい人におすすめです。

一方、月々の返済額がこれ以上は厳しいなという人は、月々の返済額を少なくするタイプがいいでしょう。繰り上げ返済には手数料がかかる場合があるので、こまめに繰り上げ返済をするというよりはある程度まとまった金額が溜まり、内入れしても万が一の事態の時には対応できる金額を残して、繰り上げ返済するのがポイントです。

また、住宅ローン減税で帰ってくるお金を返済に回すのもおすすめですよ。何かあったときに現金が手元にあれば、対応の幅が広がります。低金利の今、長く多めに借りておいて、できる限り現金を手元に残し無理のない範囲で繰り上げ返済を行っていくのが賢い返し方と言えるでしょう。

返済金額だけでなく、リスク対策もしながら手持ちの現金の使い方を考えよう

住宅ローンを組む時に、どうしても利息の部分がもったいないからと総支払額をどれだけ安くするかで、借入金額を決めてしまいがちですが、住宅ローンは夢のマイホームを早期に手に入れつつ、万が一の時に対応できる方法の1つとしてとらえた方がいいでしょう。

万が一のリスクに対応できる金額として見た場合には利息分はもしかしたら安いのかもしれません。金利が高い時と、金利が低い時では得する借り方も違いますので、経済状況も見ながら自分に合った借り方を探しましょう。

 

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