
暗い?リビングの照明計画で押さえるべき、ダウンライトの配置
以前はリビングなどは主照明のシーリングライトを中心にその補助としてダウンライトをいくつか取り付けるという明かりプランが多くありました。
現在は主照明にシーリングを使わずにリビングなどもダウンライトだけというダウンライトが中心の明かりプランのお家も増えてきましたね。多くの灯数を使うダウンライトだからこそ、「小さなダウンライトだけで暗くないの?」、「どう配置すれば良いの?」などという疑問がでてきます。そんな疑問を解決するアドバイスをお伝えいたします。
適した明るさと色温度について
まずは照明の基本として明るさ(ワット)と色温度があります。色温度は簡単に説明すると蛍光灯の白い光と電球のオレンジ色の光をイメージしてもらえればよいかと思います。その空間で何をするかによって適した明るさと色温度は変わってきます。
例えば、リビングでくつろぐ明かりと子供部屋で勉強する明かりは違うほうが良いのです。さて、なぜでしょう?オレンジ色の光(電球色)は料理がおいしく見えたりします。しかし、白い光(昼白色)は集中力を高める効果があるといわれているため子供部屋に向いています。
また、一日を太陽光と同じ環境下に置くことで、人が持つ体内時計の狂いを防ぎ、睡眠障害や健康上の問題を防止する可能性もあるとされております。色温度と明るさを太陽光の明るさに合わせて調整することで、健康予防になるなんて驚きですね!その空間に適した明るさと色温度の選び方がとても重要ということが理解いただけましたか?メリットの多い光環境を作るうえで、灯数が多くなるダウンライトは、最も適しているといてもいい照明です。
形と機能
ダウンライトといっても、異なる形や機能を持つものがあります。使う場所やシーンに合わせて機能や形を選ぶ必要があります。機能や形について簡単に紹介していきます。
・一体型とランプ型
現在ではダウンライトもLEDが主流となっておりますがダウンライトだとLED一体型とLEDランプ型の2つがあります。その名の通り一体型は器具ごとの取替えになり、ランプ型はランプの取替えが可能です。明るさは同じでも見え方が違うので要注意です。
・配光
ダウンライトには同じ光源でも配光のバリエーションをそろえているものがあります。
・調光
専用の調光器により明るさの調整ができます。シーンに合わせた演出ができるだけでなく、省エネにも貢献します。
・調色/光色切り替え
専用のコントローラーにより色温度が調節/切り替えできます。部屋の私用用途に合わせて、照明を変化させることができます。
・センサ
照明の消し忘れや無駄な点灯の防止につながります。センサにも種類が3つあります。
ダウンライトの配置と灯数
ダウンライトは壁面からの距離や灯数の調整などで、空間に無限の表情を作ることが出来ます。等間隔には配置したり、壁際に配置したりなどそのパターンは無限です。 特に壁面に光があたるように配置すると視野に入る照射面が増えるので明るさを感じやすくなります。
LDKなどではほぼ均等に配置することによりリビング、ダイニング、キッチンを緩やかにつなげたり、ダウンライトを集中させることによりそれぞれの空間を際立たせたりできます。灯数は60Wクラスのダウンライトで1.5畳に一灯程度がちょうどよいかと思います。18畳のLDKには14灯~15灯程度と考えましょう。
ダウンライトと間接照明の組み合わせなどは照明器具は目立たさせずに明かりで空間演出できるのでとても人気がある照明プランです。
ダウンライトを上手に使って美しい照明環境を・・・
ダウンライトは照明器具としてはデザインを主張するものではありません。配灯や選び方により明かりで演出する照明器具です。デザイン性の高い照明器具は明かりをつけなくてもオシャレに見えますがダウンライトは明かりをつけたときに初めて空間を演出してくれます。ある意味縁の下の力持ち的な感じですね。配灯、選定はなかなか難しいと思いますのでどんな空間を作りたいかを決めてからプロに相談することをお勧め致します。
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